google-site-verification=pqlopR_LNZ_-0V0sL1SNwQ1eLwehWgR7ftVIZVxX5ic

2次元感想ブログ

9割エロゲについて思ったことを書く薄っぺらい感想ブログです。

賭博師は祈らない1 感想

 

f:id:taikutu1216:20181227113549j:plain

 先日買ったラノベがそこそこ面白かったので、布教の意味もかねて少し感想でも書こうかなと。ネタバレについては自己責任で。まあ、この作品においてはネタバレ程度で面白さが減少するとは思いませんが。

 

  まず、帯で惹かれるものがあったら8割買いです。次にイラストで惹かれるものがあれば10割、最後に「奴隷の少女」で惹かれたら12割買いです。

 この小説を読んで僕が一番感嘆した点は、表紙の女の子リーラが徐々に心を開いていく描写のもどかしいまでの丁寧さです。リーラは奴隷の女の子で、命令に従順であるためにことごとく心を折られ、喉は薬品で焼かれています。故に、終始言葉という言葉は発さず、意思疎通も最初は困難、最終的にはコルクボードでの会話となります。

 最初は読んでてじれったくなるくらいリーラは死んでいます。しかし、死んでいたリーラが徐々に主人公ラザルスへの警戒心を薄め、首を振るジェスチャー、コルクボードでの最低限の意思表示、そしてラザルスのために自分から何かを行動し、積極的に(といってもまだまだだが)意志を伝えようとする姿に、リーラ成長したなあと、感慨深い気持ちになります。父性が溢れるというか、保護欲に満たされるというか。

 そもそも、奴隷じゃなくても全然心を開かない女の子が主人公にだけ心を開くような展開が僕は好きだし、そういう独占欲に似たものは皆持ってるでしょ? 例えばフェイトの桜とか、リゼロのレムとか、青ブタのカエデとか(どれもちょっと違う…。)

 

 このラノベは18世紀末のロンドンが舞台らしいのですが、僕はその辺はあまり詳しくないのでよく分かりません。世界観もまた僕にとっては馴染みの浅いもので、決して明るくありません。僕の中のイメージとしては、戦後のごみごみしている日本のようなイメージ。裏市場があって、賭博があって、政府があまり上手く機能していなくて、そして人で溢れかえっているような感じ。この世界に優しさはないですね。

 世界観はすごく練られているように感じた。当たり前だが、このラノべの中に新しい世界が存在している。

 物語の展開としては良くも悪くも王道。衝撃的な展開はなく、ラザルスがリーラを助けに行く話。ただ、賭博を行うシーンはしっかりと書かれていた。僕は賭博については素人目なので、詳しい人がどう感じるかは分からないが、素人目からの感想は「分かりやすかった」

 気になる点は、ラザルスが少しキャラとしてぶれてるところかな。「どうでもいい」が口癖のラザルスが、リーラにかまう心境の変化とかをもう少し書いて欲しかったところかな。でも、紙幅を考えれば十分の見込める程度の些末な点です。

 リーラかわいい、賭博シーンも適当じゃなかった、リーラかわいい。こんな感じです。次巻も買いです、僕はね。

 最後に、帯に書いてある、「不器用な二人の痛ましく、愛おしい生活」。これに全て込められていますね、このラノベの魅力が。それでは、また。