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2次元感想ブログ

9割エロゲについて思ったことを書く薄っぺらい感想ブログです。

さくら、もゆ。 as the Night's, Reincarnation プレイ日記1(杏藤千和ルート感想)

 さくら、もゆ。千和ルート終わったので感想書きますか。ネタバレありです。

 

 

 俗に言うシナリオゲーには、必ず我々読み手に対して何かしらのメッセージが込められていると僕は思うのですが、今回の場合それは ”親の在り方” かなと。

 まだまだ子供な大雅や千和が描いた夢を、親である親のような存在であるクロ、ソル、そしてナハトが責任を持ち、叶えたルートだと思いました。

 

 序盤、中盤の中だるみはやばかったです。ルート完走した今となれば、それは必要ないとばっさり切り捨てることは出来ないですが、やはり振り返るとだれたなと。でも、終盤はきっちり締めてきましたね。終盤、ところどころ涙ぐむシーンが多々あったんですが、エンディング後のいわゆるその後、エピローグで僕は持ってかれました。気を抜いていたとはいえあれはずるい。ナハトォ。

 

 エロゲをプレイすることのできる年齢の人たちにとっては、僕も含めて親のありがたみをどこかで忘れていると思う。それを再び思い出させてくれたルート。

 例えばクリスマスで、子供がサンタに向けて書いた手紙、そこに書かれた欲しいものを親がサンタの代わりに買ってくる。子供の目に見えないところで親というものは人知れず頑張っているものなんだよね。

 命を桜に渡し不死となる。そして大雅とは離れ離れになるのを受け入れた千和の覚悟。自分は幸せに足元をすくわれるから、昔からそういう体質だから、せめて好きな人のことは、大雅のことは巻き込まないようにと、自分一人で幸せを抱きしめようとそう決めた千和の覚悟。

 昔はできるだけ苦しんで死にたいと願った大雅は、今その願いは別のものに変わった。千和とともに暮らしたいと。しかしそれが叶わないのなら、文字通り自分の命を投げ打ってでも千和に幸せになって欲しいと。そう願った大雅の覚悟。

 そんな二人の覚悟を鼻で嗤うかのように切り捨て、自分一人ですべてを背負い込んだナハト。

 子供のわがままを何とかしようとし、子供の代わりに責任を背負う、それが親としての在り方の一つなんだなと。

 そんなナハトは、ずっと自分の命の価値について苦悩していたけど、それについて僕なりの解釈の一つをここに示そうと思います。

 子供が大人に成長するとき、そこに親の影はなかったように思います。しかし、それは間違っていて、見えないところで親は支えていてくれたと思います。例えば学生時代、毎日の弁当だったり学費だったり。一人で生きている気になって、結局は親の力が隠れて働いてるのです。

 すべてを背負ったナハトは、学生時代の3年間を代償に捧げるよう大雅に求めました。その3年が、これからの2人がともに暮らしていけるようにする魔法の代償だと。2人は代償として、お互いのことをそしてナハトのことも忘れてしまいます。親というのは、最も近くて最も遠い存在だと僕は思います。子供というのは、長い人生のなかで親のことを忘れるわけではないのですが頭の片隅に置いていきがちです。僕も実際そうでした。しかし、親というのは絶対に子供のことを忘れないと思うのです。頭の片隅にも置いていかないと思うのです。

 2人に忘れられたナハトは、3年間子である千和を隅から見守り続けます。時には手をだしたこともあったでしょう。

 人間に近づくと身体が朽ちていく夜の怪物であるナハト。それでも千和の幸せのために、身体がぼろぼろになっても守ろうとする。その痛み、そして子である千和の幸せこそがナハトの命の価値なんじゃないかなと。子を想い、子のために行動し、子の人生を彩り、子のために死ぬ。それが親にとっては何よりも幸せで、ナハトにとっての幸せで、ナハトの命の価値は千和が幸せに過ごしてくれればくれるだけ上がるのだと、子供の僕はそう思いました。

 

 あと、頑張る女の子は可愛いですよね。それは身の丈にあっていなければあっていないだけ。共通と、ルート前半の千和の頑張る女の子なところ可愛かったですね。あんなちわっこい身体で、大雅の気を引くために猫耳つけたりデートに誘ったり告白したり。僕も千和のお弁当を満開の桜の木の下で一緒に手を繋ぎながら食べ差し合いっこしたい!

 そんな千和が子を成し、でも代わりに無理をした千和が瀕死になっている時のナハトの登場。そこで僕は涙をぬぐったね。これまで頑張ってきた千和の人生にいっぱいの花束を添え、夜の怪物は最後に一つの呪いをかける。その呪いをかけるシーンに、ナハトらしさとナハトらしくないところがごちゃ混ぜになった、ナハトの変化を垣間見ることが出来ると思った。

 口下手な彼は、いつも裏で手を回し、態度で千和に愛を伝え続けた。その、不器用な彼の愛情を貫き通した先の幸せ、それが千和ルートかなと。

 

 

 今回のルートで主人公はこどものままだったけど、きっと主人公が輝くのはメインルートなんでしょ? てか、他の2人のルートもこれくらいの分量なの? 正直サブヒロインだからって舐めてました。次は姫織ルートかな。それでは。

 最後に、サブヒロインである千和のルートをここまで書ききってくれた先生ならびに関係者全員にお礼を言いたいですね。ありがとうございました! (これもう千和メインヒロインだろ。)