非常に面白かったです。読後感最高でした。
面白かったです。みすずの国同様夢中でプレイしていました。この作品の魅力は、練られた魅力的な世界観とそこで生きるキャラクターの人間ドラマだと思います。みすずの国で短いプレイ時間ながらも楽しめたそれらが、今作ではそこそこのプレイ時間で楽しめたので良かったです。
この作品をプレイして、数年ぶりにノベルゲーで目頭が熱くなりましたが、僕は人の生き死にで心揺さぶられるより、この作品のような友情をテーマにしたもので心揺さぶられたいです。
キリンの国、実際に行きたくなるくらいによく練られた世界観は勿論魅力の一つだし、実際最初はその世界観に惹かれてプレイしたくらいですが、この作品の真骨頂はやはり人間ドラマだと思いました。まず、キリンの国に登場するキャラクターで嫌いなキャラ（悪役は除いて）いないでしょ。そんなキャラクター達が織りなすドラマが本当に面白かったです。
僕はアンちゃんが可愛くて好きです。姉御肌の強い女の子が恋する姿って可愛いんだよなぁ。いやまあひまわりもみすずの国のと比べると乙女らしさのギャップで可愛かったですが、僕はアンちゃんだなぁと。
そんなアンちゃんのあの台詞。あれに根拠はない気がしました。杏の今の立場と、置かれている状況、圭介が郷を離れる等の諸々が重なって突発的に出た台詞なんじゃないかなーと思いました。だからつまりあの台詞は、いつもは強く在るアンの弱音だと思いました。
色々考えさせられる台詞がありましたが、そのどれもが圭介とキリンの友情へと帰結していて、爽やかさとともに駆け抜けていくので、良い意味で重く残らないんですよね。スカっとしてるというか。
そんな中で一つ挙げるなら、この台詞は結構深く残りました。
辛い境遇の方が、なにくそと思って逆に生きる力が強くなる。これはみすずの国の彼女たちや、圭介、キリンを上手に表現できているなと思いました。
