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2次元感想ブログ

9割エロゲについて思ったことを書く薄っぺらい感想ブログです。

Dreamin' Her 感想

 僕は未来みたいな幼馴染はいなかったのに受験頑張ったんだよなぁ。

 

 以下感想。

 ネタバレ注意!!

 

 

 

 

 

 

 

 面白かったです。主人公の境遇が受験期の僕とすごく被っていて共感度マシマシでした。まぁ、僕にこんな可愛い幼馴染はいなかったので勝手に一人で死にたくなりながら勉強してましたけど?

 母親とかすごく似ていて僕の家庭環境がモデルなのかなって思いましたけど、大学受験したことある人なら割とどの家庭も似た境遇な気がするので、プレイした人は皆心痛めたんじゃないかなぁ?

 オチについては全然見当違いのこと想像していたので、あぁ~ってなりました。しかし、展開よりも主人公や紡凪の心情描写の方が巧みで、そっちに引き込まれていました。

 プレイ後に尾を引くようにじわじわきます。特にopとedの歌詞に着目しながら振り返るとやばいです。曲もまとめて1つの作品だと感じました。

 あと、面白いと好きは違う感情だと僕は思っていますが、この作品面白かったですが好きなストーリーでは無いです。Trueが本当に好きで、だからこそやっぱ好きじゃないですね。

 

 

 

 プレイ直後の率直な感想は、不完全燃焼でした。理由は、僕はこの作品の本筋を主人公の思春期なりの葛藤に対する何かしらのアンサーだと思っていたからです。僕は主人公と自分をかなり重ねてプレイしていたからかもしれません。

 

 この作品の実際の本筋は、過去の出来事とおやすみをして未来におはようをするだと思いました。具体的には、過去の出来事と向き合い認めて決別し未来へ進む、つまりは紡凪を思い出したうえで別れ未来へ――、だと思いました。しかし、ちょろっと伏線は出ていましたが、全体を通して主人公の葛藤の方が前面に押し出されていたので、僕は上記を本筋だと捉えていました。だから、プレイ直後はすこしモヤったのが正直な感想です。

 

 結局主人公にあんな事件があっても母親の考え方は変わらなかったというのが一つの答えだと感じました。

ここの親と子の擦れ違いに解決を見せずリアルに描く大胆さは結構好きです。僕が高校生の頃は主人公と全く同じことを親に対して思っていましたが、今大人になって改めてあの頃を振り返ると、当時の親の教育が間違っていたとは思えないですからね。かといって認めたわけでもないですけど。そういう決して落としどころのない思春期ならではの葛藤を、受験が終わった今改めて振り返れたのは良かったです。

 

 シナリオ終盤の展開はぶっちゃけ僕は苦手でした。ヒロインとの別離はあまり好きくないんですよね。一人の女の子が犠牲になって、主人公とヒロインが歩き出す展開は苦手です。どうしても紡凪のこと考えちゃいます。

あとここ、すごく苦しかったです。”ただの夢” って言葉選びが秀逸で刺さるから苦しいんです。紡凪のことを知った上でこれまでの夢の空間のこと考えると切なくなります。夢の中でいったいどんな気持ちで紡凪は主人公と接していたんだ……。切ない。edの歌詞に、 ”明日も大好き” ってあるんですけど、歌詞を見ると ”最期も大好き” ってなってるのがまた……。

 こうしてみると、僕の中でのメインヒロインはやはり紡凪かな。

 

 opについて。

 歌詞がよく練られていてプレイ後に歌詞に注聴すると込められた深い意味に感嘆します。特にサビが凄いと感じました。

 モノクロームってのは、白黒なので現実と夢のことを指していると思います。 ”モノクローム踊るよ君と” ってのは現実と夢を行き来してる主人公を指していると思います。あとサビ最後が紡凪の想いが込められていてすごく好きです。 

 ふりかさなった雪が、ほどく→とける→遥か、と変化する歌詞も凄く好きです。”ほどく” は解き放すで始まり。出会い。”とける” は偏る。依存。”遥か” は乗り越えたと僕は思います。

 あと、最後の歌詞 ”もう波もこの恋もすべて私を過去にして” は鳥肌エグイです。

 

 次、タイトルについて。

 主人公は数年後小説の書き出しの一文を、「僕は、彼女の夢を見る。」にしていました。本編で、書き出しの一文はその小説の全てを表す(?)みたいなこともありました。

 この一文を僕は、「僕は、彼女に逢う。」って解釈しました。この作品は夢についての捉え方が結構大事なんじゃないかと思いました。

 夢についてこの作品は、現実と繋がっていると述べています。

普通夢といったら虚構とか嘘とか、現実に無いものとした捉えがちだと思いますが、それを紡凪は明確に否定しています。それは紡凪の存在を否定することになるからだと思います。最後の紡凪が灯台で鼻歌を歌うシーンからも、紡凪をただの夢の中だけの存在で終わらせることに抵抗を感じます。だからつまり僕が何を言いたいかというと、紡凪は主人公が作り出した夢の中の存在じゃないってことです。まあ、こんなことプレイ済みの皆さんなら知っていると思いますけど。

 夢について存在を明確にしつつも、けして現実とは交わらないと非情に描いているのも良かったと思います。甘えなく描き切ることはとても大変なことだと思うので。

最後に、夢について考えたあとにこの台詞見ると、色々重くて好きです。