google-site-verification=pqlopR_LNZ_-0V0sL1SNwQ1eLwehWgR7ftVIZVxX5ic

2次元感想ブログ

9割エロゲについて思ったことを書く薄っぺらい感想ブログです。

雪子の国 感想

 国シリーズでしか味わえない経験、人生観を前作以上のボリュームをもって堪能することができました。

 

 みすずの国やキリンの国は、彼ら彼女等の長い人生の中のほんのひと時を追うものでした。その一瞬の煌めきの中で、一つの人生観を知ることができました。

 雪子の国は初めての有料ゲームだからか、ひと時ではありません。晩夏から冬、そして春へと、季節が移ろうなかで彼らの成長が描かれていました。それは、これまでの国シリーズで描かれたひと時の想い出ではありません。子供から大人へと成長する彼らの人生が描かれていました。

 あるいはそれは、人にとっては人生の中で一番大切な時期だと思います。今後の人生を決める大事な時期。そんな大事な時期で、その中での彼らが考える一つの価値観、人生観、そういうものを知ることができました。

 

国シリーズの魅力の一つに、やはりよく練られている世界観があると思いますが、国シリーズの真の魅力はそんな突けば幾らでも面白いことが描けそうな世界観すらも踏み台にして描くキャラクター達の人間ドラマだと思います。むしろ、ファンタジーすらもキャラクター達をリアリスティックに描く一つのアクセントに使い捨てているため、キャラクター達一人一人が皆人間臭い。そんな彼らが、僕たち読者に伝えてくる一つの人生観がどうしようもなく重く響くのだと思います。

 今作の不満点に雪子ちゃんの心情の描写の少なさがありましたが、これは雪子ちゃんは天狗だからそこまで深堀りしなかったのか、あくまでハルタ達人間の物語だからなのか、なんて思いました。

 

 人生は選択の連続だなんてことをよく言いますが、選ばれるものと選ばれないものがあって、1つのために多くのものとは別れ続けなければならない。それが子供から大人になること。成長することなんだと思いました。

あれも選んでこれも選んでと、そんなのは子供の特権で、子供から大人になるにつれ自由じゃなくなる。色々なしがらみが生まれる。その中で選ぶ勇気や捨てる覚悟が必要だと。雪子の国はキリンの国の続き、より泥臭い人間の常を描いていました。