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2次元感想ブログ

9割エロゲについて思ったことを書く薄っぺらい感想ブログです。

真性終末症候群 感想

 幼馴染の彼方のことを思うと、切なくて切なくてどうしようもない気持ちになりますが、そんな彼女と出会えたことを何よりも大切にしたいと感じました。

 

 

 正直途中まではそこまで刺さらなかったですし、主人公については全く理解は出来ませんでしたが、終盤からエピローグにかけての彼方にスポットが当たってからは悔しいですが面白かったですし、この作品が好きになりました。

 

 中盤まではそこまで面白く無かったんです。この先どうなるのか予想はつかないけどそこまで気にならない。関心を引くものが物語中に無かったんですよね。シナリオが上滑りしているような、読んでてもへーとしか思えなかったのです。これは単純にライターさんの筆力のせいなのか僕のおつむが弱いからなのかは分かりません。だから、この作品で目を見張る膨大な量のCG枚数が無ければもっと評価は低くなっていたかもしれません。場面毎に頻繁にCGが変わるので臨場感は増しますし、大事なシーンでは特に顕著に感じました。終盤ではこれらがキャラクターの心情の説得力を助長しており、より一層楽しめました。

 主人公の考えも正直最後まで納得は出来なかったです。独善的で最後まで己の考え・願いの為にしか動けない人間。そこに他者との対話も無く、一度決めたら最後まで貫きます。そんな彼に最後まで共感や好感は抱けませんでしたし、それらが本作の刺さらなかった原因の一端なのかなとも感じました。

 主人公よりかはサブキャラクターである浅一の方が好きです。途中までは影が薄く本当にサブキャラクターなんですけど、途中から第2の主人公然な立ち振る舞いをします。彼が好きな理由はやはり人間臭いところであり、そこに共感と理解ができるからです。屋上で有子に嘘をつくシーンは、結局変わらなかったけれど優しく彼らしい人間臭さを感じることができました。

 

 しかしやはり終盤の彼方に全てを持っていかれました。彼女が好きな理由は、最初は仮想世界の住人でありNPCであった彼女が、最後その世界の中で苦悩と覚悟をもった心ある人間になるからです。仮想世界から出た主人公のその後を描くのではなく、残された彼女のその後を描くのが本当に好きで良かったです。主人公がいなくなっても彼女は残された世界と共に生きていくわけです。そんな中で彼女は役割を与えられたキャラクターではなく、一人の人間として、主人公のためにその身を捧げるのです。そんな彼女の強さに心を打たれました。彼女の正体が明かされた時はビックリしましたし、これまでの彼女の行動を改めて振り返るとやはりやるせない気持ちになります。残された彼女がNPCとしてではなく一人の人間として行うその後の行動は切なくて悲しい気持ちになります。それでも最後まで主人公のために献身するその姿は気高く美しく、何よりも尊重したいと感じました。彼の隣にいるあの時間は、彼女にとって何にも代えがたいかけがえのないものだったのだと。